ここいともよう

1月24日 表情

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2012年も早くも3週間以上が過ぎてしまいました。
遅ればせながらですが、今年もどうぞよろしくお願いします。

ここのところ、手紡ぎ和綿布の魅力について考えています。
科学的に進んだ布や安価な木綿布もたくさん手に入る今の時代に、私のように手紡ぎ和綿布に魅かれる人がいて、手紡ぎなどの技術を伝える活動をしたり、和綿を栽培したりしている人たちもいる。
一体何に魅かれるのだろう。。そこにはきっと人を魅き付ける何か、根源というか真理みたいなものがあるに違いない、そんなことを考えています。
私はただただ手紡ぎ木綿布が好きで、正直に制作していこうとずっと思っているけれど、それだけじゃなく、その「何か」を探し伝えるべく制作しようと思い始めました。

世の中には布好きの方もたくさんいらっしゃると思いますが、魅力的な布ってどんな布なのでしょうか。
手触りだったり、色や柄だったり、好みのポイントは人それぞれいろいろあると思いますが、、、私にとっては、布の風合い、布本来の素地、です。温かかったり、力強かったり、その表情に魅かれます。
手紡ぎの糸はどうしても太さが均一になりませんが、そのおかげで布に陰影が生まれたり、手触りの変化を楽しめたり。人間の手と植物によって偶然に生み出される表情がある。
紡いで織って布にするまで、綿とがっつり向き合って、美しい表情の布をつくりたい、そう思います。

最近、そんなに古いものではないものの古民藝店で購入した藍染め絣の古布を手にすることがあり、おそらくそれは手紡ぎ木綿の着物地なのですが、その布の表情に驚いたというか感服したというか。
人目見て、かっこいい!と思いました。それは時を重ねた布の風格というだけでなく、一本一本の糸が力強いながらも優しく、それがきっちり織られています。糸には藍がしっかり染み込んで色合いも深みがあって。自然の風合いもありつつ人間の手技の素晴らしさも感じられる布でした。鋏を入れてもほろほろとほぐれることもなくしっかり、でも優美で、小さい布ながら存在感のあるものでした。
これを織った人がどんな想いで織ったのかわかりませんが、私もこんな布を織れるようになりたい。。
着物だったりショールだったりで布の表情は違ってくると思いますが、その布を手にすることで気持ちが上がったり、インスピレーションが湧いてきたり。そんな布が目標です。